Nature ハイライト

腫瘍生物学:UDPグルコースは腫瘍抑制性代謝物である

Nature 571, 7763

今回、EGFシグナル伝達が代謝物であるUDPグルコースを減少させることが報告されている。これによってRNA結合タンパク質HuRのRNA結合ドメインへのUDPグルコースの結合が減少して、HuRによるSNAI1 mRNAの安定性の減弱が阻害される。その結果、SNAIL発現が増加して腫瘍細胞の移動や肺がんの転移が促進される。従って、発がん性シグナル伝達がない状態では、UDPグルコースは腫瘍抑制性の代謝物として働いているといえる。

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