第8回「“次世代”分子生物学」
- 日本社会は再生医療とゲノムサイエンスとどう向き合うか?
ライフサイエンス分野でとりわけ研究成果が世界的にも社会的注目を集める再生医療とゲノムサイエンス。今回は、それぞれのトップランナーである岡野栄之さんと桜田一洋さんをパネリストに迎え、“次世代”の分子生物学の可能性を探ります。
新たなゲノムサイエンスの技術は、日本人には日本人特有の体の反応や病気の進み方があることを明らかにしました。また、体内の遺伝子や細胞の状態を今までにない詳細なレベルで分析する手段も生み出しました。エピゲノムやiPS細胞、再生医療といった研究分野は、今後どのように展開されるのでしょうか? 新たな技術と知見を使うことにより、私たちは次にどのような扉を開くことができるのでしょうか?
“次世代”分子生物学は社会にどのように貢献できるのか、一緒に考えてみませんか。
日時/開催場所
第8回 Nature Café「“次世代”分子生物学」
2011年12月12日(月)18:00~20:30(受付 17:30~)
※日本語のみ
参加申込
参加費:無料
パネリスト
岡野 栄之(おかの ひでゆき)
慶應義塾大学医学部 生理学教室 教授
略歴:
1977年4月 | 慶應義塾大学医学部入学 |
1983年3月 | 慶應義塾大学医学部卒業 |
1983年4月 | 慶應義塾大学医学部生理学教室(塚田裕三教授)助手 |
1983年7月 | 医師免許(昭和58年5月医師国家試験合格) |
1985年8月 | 大阪大学蛋白質研究所(御子柴克彦教授)助手 |
1988年 | 医学博士取得(慶應義塾大学) |
1989年10月 | 米国ジョンス・ホプキンス大学医学部生物化学教室(クレイグ・モンテル博士)に留学 |
1991年10月 | 大阪大学蛋白質研究所(御子柴克彦教授)助手 |
1992年4月 | 東京大学医科学研究所化学研究部(御子柴克彦教授)助手 |
1994年9月 | 筑波大学基礎医学系分子神経生物学教授 |
1997年4月 | 大阪大学医学部神経機能解剖学研究部教授 |
1999年4月 | 大学院重点化に伴い大阪大学大学院医学系研究科教授 |
2001年4月 | 慶應義塾大学医学部生理学教室教授 |
2003年8月 | 21世紀型COEプログラム「幹細胞医学と免疫学の基礎-臨床一体型拠点」 (医学系、慶應義塾大学)拠点リーダー |
2003年10月 | 慶應義塾大学大学院医学研究科委員長 |
2008年7月 | グローバルCOEプログラム「幹細胞医学のための教育研究拠点」 (医学系、慶應義塾大学)拠点リーダー |
2010年3月 | 内閣府・最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム) 「心を生み出す神経基盤の遺伝学的解析の戦略的展開」・中心研究者 |
主たる研究領域:
分子神経生物学、発生生物学、再生医学
桜田 一洋(さくらだ かずひろ)
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所
シニアーリサーチャー
ソニーグループ主幹研究員
1988年大阪大学大学院理学研究科修士課程修了。同年協和発酵工業(株)入社。東京研究所で創薬研究に従事。その間、京都大学医学部、Salk研究所で客員研究員。2000年に協和発酵東京研究所に再生医療グループを立ち上げ主任研究員に就任。
2004年ドイツSchering社により神戸に新設されたリサーチセンターのセンター長として移籍し、Schering本社コポレート研究幹部会メンバー (Corporate Research Vice President Class)、日本研究部門統括、ならびに日本シエーリング社の執行役員リサーチセンター長を務めた。Bayer社とSchering社が合併に伴い、Bayer Schering Pharma(BSP)の日本研究部門統括、再生医療本部長、グローバル研究幹部会メンバー (Global Research Vice President Class) ならびにバイエル薬品の執行役員リサーチセンター長を務めた。
2007年12月末に会社合併に伴う戦略の変更によりリサーチセンターの閉鎖。2008年1月から米国のベンチャー企業iZumi Bio社で最高科学執行責任者を務め、バイエル薬品で開発したヒトiPS細胞技術の移管作業を実施。2008年9月より現職。1993年に大阪大学から理学博士を授与。
モデレーター
瀬川 茂子(せがわ しげこ)
朝日新聞科学医療部 記者
朝日新聞、科学朝日、アエラなどで科学記事を執筆。再生医学、ゲノム、脳科学、地球科学など基礎科学を中心に取材、執筆。著書に「不老不死は夢か」(講談社)共著に「脳はどこまでわかったか」(朝日選書)「iPS細胞とはなにか」(講談社ブルーバックス)