Volume 458 Number 7239

Editorials

全米科学アカデミー(NAS)は、気候変動問題をめぐって、政治と科学の間で非常に難しい立場に立たされている。

p.679

doi: 10.1038/458679b

がん検診には、必ずしも期待どおりに死亡率を下げる効果がみられず、状況を改善するにはさまざまな方向からの地道な取り組みが必要だ。

p.679

doi: 10.1038/458679a

ネイチャーから15番目のリサーチジャーナルとして、Nature Chemistryが今月創刊された。

Welcome, Nature Chemistry p.680

doi: 10.1038/458680a

News

米オバマ大統領が、核兵器廃絶に向けた包括的構想を表明。

p.684

doi: 10.1038/458684a

北朝鮮の人工衛星打ち上げは、軌道に乗せることに失敗。

p.685

doi: 10.1038/458685a

SPECIAL REPORT 血管新生の抑制は、期待されていた「がんの特効薬」ではないが、改良を加えれば、がん治療にさらなる道が開けるかもしれない。

p.686

doi: 10.1038/458686a

米アラスカ州のリダウト山、チリのジャイマ山と火山の噴火が相次ぎ、監視体制強化の必要性が浮き彫りに。

p.689

doi: 10.1038/458689a

SNAPSHOT 南極半島とウィルキンス棚氷を結ぶ氷の橋がとうとう崩壊。

p.690

doi: 10.1038/458690b

研究者、研究機関、出版社の間に、米国立衛生研究所(NIH)のオープンアクセス方針が定着。

p.690

doi: 10.1038/458690a

News Features

実験動物:生物学の次のトップモデル?

p.695

発生生物学上の少数派には興味深い性質をもつ生物がいて、新しい実験動物になる可能性が注目される。

doi: 10.1038/458695a

アテネ・バイオアカデミー:豊富と欠乏

p.700

科学研究予算がEU最低レベルのギリシャで研究者は政府助成に飢えているが、一方で、新設の生物医学センターは必要以上に贅沢に作られている。

doi: 10.1038/458700a

News & Views

創薬:がん治療用の新規標的

p.709

細胞内のタンパク質の分解に使われる非常に複雑な系は既に、抗がん剤の標的として使われて良好な結果を出している。この系の別の部位を阻害する化合物も、がんのマウスモデルで有望であることが明らかになっている。

doi: 10.1038/458709a

宇宙物理学:隠された宇宙を発見

p.710

気球に望遠鏡を搭載して大気圏の端を飛ばすという試みから、今までで最も遠い深宇宙の遠赤外線画像が初めて得られ、以前には見つかっていなかった、初期宇宙の塵に隠された星生成銀河が明らかになった。

doi: 10.1038/458710a

がん:制限が効果をもつとき

p.713

食餌制限は寿命を延ばし、がんの発病を遅らせる。カロリー摂取量低減による抗がん作用に、インスリンが仲介するシグナル伝達経路の抑制が重要である可能性が出てきた。

doi: 10.1038/458713a

生物地球化学:ニッケルが少なめだと酸素が増える

p.714

海洋の微量元素の利用可能量、言い換えればその欠乏は、例えば、大酸化事変のような地球の歴史の転換点を説明する新しいシナリオを提供してくれる。

doi: 10.1038/458714a

幹細胞:リスクの低い細胞初期化

p.715

成体組織から胚性幹細胞に似た細胞株を作り出す際の妨げとなっていた問題の1つが、新しい手法によって回避できそうだ。この方法によって初期化された細胞系は、より安全に治療に用いることができると考えられる。

doi: 10.1038/458715a

物理化学:イメージを改良する方法

p.716

第二高調波発生光顕微鏡技術は生きたままの生体系の画像を得るのに使われているが、これに必要な色素は、分子毎に中程度の画像コントラストしか与えてくれない。最新の色素を使うと、ずっとよい画質が得られる。

doi: 10.1038/458716b

追悼:花房秀三郎氏(1929-2009)

Hidesaburo Hanafusa (1929–2009) p.718

分子レベルでのがん研究に創造的刺激と革新をもたらした花房氏が亡くなられた。ご冥福を祈りたい。

doi: 10.1038/458718a

Articles

生理:PI3Kが活性化した腫瘍は食餌制限に抵抗性を示す

Tumours with PI3K activation are resistant to dietary restriction p.725

doi: 10.1038/nature07782

医学:がん治療の新たな手法としてのNEDD8活性化酵素阻害薬

An inhibitor of NEDD8-activating enzyme as a new approach to treat cancer p.732

doi: 10.1038/nature07884

Letters

宇宙:遠赤外背景放射の光の半分以上はz ≥ 1.2の銀河に由来する

Over half of the far-infrared background light comes from galaxies at z ≥ 1.2 p.737

doi: 10.1038/nature07918

物理:動的界面の次元間普遍性

Interdimensional universality of dynamic interfaces p.740

doi: 10.1038/nature07874

物理:銅酸化物高温超伝導体のストライプ秩序によるネルンスト効果の増大

Enhancement of the Nernst effect by stripe order in a high-Tc superconductor p.743

doi: 10.1038/nature07931

化学:Co3O4によって触媒されるCOの低温酸化

Low-temperature oxidation of CO catalysed by Co3O4 nanorods p.746

doi: 10.1038/nature07877

地球:大酸化事変前に起きた海洋ニッケルの減少とメタン細菌の飢餓

Oceanic nickel depletion and a methanogen famine before the Great Oxidation Event p.750

doi: 10.1038/nature07858

生態:地球規模での系統発生的なバイオームの保守性

Phylogenetic biome conservatism on a global scale p.754

doi: 10.1038/nature07764

生理:代謝遺伝子の発現および肥満抵抗性の調節におけるJhdm2aの役割

Role of Jhdm2a in regulating metabolic gene expression and obesity resistance p.757

doi: 10.1038/nature07777

細胞:c-MycによるmiR-23a/bの抑制が、ミトコンドリアのグルタミナーゼ発現とグルタミン代謝を亢進させる

c-Myc suppression of miR-23a/b enhances mitochondrial glutaminase expression and glutamine metabolism p.762

doi: 10.1038/nature07823

細胞:piggyBac転位は繊維芽細胞を初期化して誘導多能性幹細胞にする

piggyBac transposition reprograms fibroblasts to induced pluripotent stem cells p.766

doi: 10.1038/nature07863

細胞:ウイルスを使わない多能性誘導とその後の初期化因子除去

Virus-free induction of pluripotency and subsequent excision of reprogramming factors p.771

doi: 10.1038/nature07864

腫瘍:ヘッジホッグシグナル伝達は骨髄性白血病のがん幹細胞の維持に必須である

Hedgehog signalling is essential for maintenance of cancer stem cells in myeloid leukaemia p.776

doi: 10.1038/nature07737

がん:がん幹細胞における活性酸素種レベルと放射線耐性の関連性

Association of reactive oxygen species levels and radioresistance in cancer stem cells p.780

doi: 10.1038/nature07733

生化学:5′→3′エキソリボヌクレアーゼRat1とその活性化パートナーRai1の機能と構造

Structure and function of the 5′→3′ exoribonuclease Rat1 and its activating partner Rai1 p.784

doi: 10.1038/nature07731

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