Nature ハイライト
気候科学:後退する氷河による水力発電の可能性
Nature 575, 7782
氷河の後退が加速しており、いくつかの地域では、早ければ2050年には氷が存在しなくなると予測されている。今回D Farinottiたちは、こうした退氷流域において生成される可能性のある水力電力を評価し、理論的には年間約1500テラワット時(TWh)の発電が可能であり、環境、建設、経済的な制約を考慮すると、このうち約500 TWhが実現可能であると見積もっている。この潜在的な水力電力は全世界の需要の数パーセントにすぎないが、現在氷河化のレベルが高い地域では地域的に重要になる可能性がある。
2019年11月14日号の Nature ハイライト
高エネルギー物理学:反物質と暗黒物質の出合い
応用光学:究極のタッチスクリーンか
材料科学:ソフトな人工筋肉によるマイクロロボットの離昇
工学:多くのノズルで簡単に印刷
気候科学:後退する氷河による水力発電の可能性
自己免疫:TLR7とTLR9の応答調節
細胞生物学:ミトコンドリアの恒常性を支える新技
がん:ミトコンドリア機能のin vivo画像化
免疫学:コヒーシンを介する抗体クラススイッチ組換え
分子生物学:クロマチン凝縮の動態
構造生物学:ゲートを通して見えたもの