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気候科学:後退する氷河による水力発電の可能性

Nature 575, 7782

氷河の後退が加速しており、いくつかの地域では、早ければ2050年には氷が存在しなくなると予測されている。今回D Farinottiたちは、こうした退氷流域において生成される可能性のある水力電力を評価し、理論的には年間約1500テラワット時(TWh)の発電が可能であり、環境、建設、経済的な制約を考慮すると、このうち約500 TWhが実現可能であると見積もっている。この潜在的な水力電力は全世界の需要の数パーセントにすぎないが、現在氷河化のレベルが高い地域では地域的に重要になる可能性がある。

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