Nature ハイライト
免疫学:コヒーシンを介する抗体クラススイッチ組換え
Nature 575, 7782
免疫グロブリンのクラススイッチ組換えは、成熟B細胞の活性化後の、多様なクラスの抗体の産生を可能にしている。これには、定常領域遺伝子セグメントの上流にある保存されたヌクレオチドモチーフでのDNA二本鎖切断の生成と、それに続く対合が関与している。F Altたちは今回、スイッチ領域のドナー側とアクセプター側の二本鎖切断が適切な方向で並置されるには、染色体ループのコヒーシンに依存する突出が必要であることを示している。彼らは以前、B細胞のV(D)J組換えの際に同じような機構が作動していることを実証しており、これらと同類の機構が、一部のがんなどの疾患に繰り返し見られる欠失あるいは伸長の生成の一因ではないかと推測している。
2019年11月14日号の Nature ハイライト
高エネルギー物理学:反物質と暗黒物質の出合い
応用光学:究極のタッチスクリーンか
材料科学:ソフトな人工筋肉によるマイクロロボットの離昇
工学:多くのノズルで簡単に印刷
気候科学:後退する氷河による水力発電の可能性
自己免疫:TLR7とTLR9の応答調節
細胞生物学:ミトコンドリアの恒常性を支える新技
がん:ミトコンドリア機能のin vivo画像化
免疫学:コヒーシンを介する抗体クラススイッチ組換え
分子生物学:クロマチン凝縮の動態
構造生物学:ゲートを通して見えたもの