Nature ハイライト
構造生物学:T型カルシウムチャネルの構造
Nature 576, 7787
Cav3、すなわちT型のカルシウムチャネルは、膜が脱分極した際に開口する低電位活性化型Ca(ii)チャネルである。このようなイオンチャネルは、ヒトの生理や病態生理に重要な役割を果たしていて、その機能不全はてんかんや精神疾患、疼痛と関連付けられている。今回、N Yanたちは、Cav3.1について、単独の場合とてんかん発作や神経障害性疼痛の薬剤候補(第2相臨床試験に進んでいる)と複合体を形成した場合の部分構造を報告している。この研究により、T型Ca(ii)チャネルの全体構造が示され、ゲート開閉や透過の機構について、また小分子阻害剤による調節の仕組みについての手掛かりが得られた。
2019年12月19日号の Nature ハイライト
物性物理学:反強磁性トポロジカル絶縁体
物性物理学:強磁性トポロジカル絶縁体のヘテロ構造
ナノスケール材料:水の凍結における臨界核を実験で探る
考古学:最古の狩猟場面か
神経科学:前頭皮質の暗号
創薬:グラム陰性細菌に対する新規合成ペプチド
創薬:BAMを標的として病原菌を殺す
免疫学:腫瘍浸潤CD8 T細胞の維持と抗腫瘍免疫の調節
医学研究:抗腫瘍T細胞の再プログラム化
細胞シグナル伝達:KRASはヘキソキナーゼ1を介してがん細胞の代謝を促進する
構造生物学:T型カルシウムチャネルの構造