Nature ハイライト

物性物理学:スピン流を制御する強誘電体的な秩序

Nature 580, 7804

電子デバイスにおける電子スピンの使用は、現在のエレクトロニクスの消費電力を削減できる可能性がある方法の1つである。通常は、強磁性体を用いてスピン流を生成したり検出したりするが、その際必要な磁化スイッチングの過程はエネルギーを多く消費する。今回M Bibesたちは、強誘電体的な状態を用いてスピン流を制御し、必要なスイッチング電力を大きく低減させている。非磁性酸化物のラシュバ界面における電荷流–スピン流変換は、この状態の分極方向によって決定される。今回の結果は、エネルギー効率の良い再構成可能なスピン–軌道トルクメモリーや論理ゲートの実現につながる可能性がある。

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