Nature ハイライト
昆虫行動学:ワタリバッタを集合させるもの
Nature 584, 7822
孤独相のワタリバッタは無害だが、集合して大群を形成すると農業および生態系に害が及ぶ。ワタリバッタ類の集合を促進する化合物の正体はこれまで不明であった。今回L Kangたちは、4-ビニルアニソール(4VA)と呼ばれる低分子有機化合物がトノサマバッタ(Locusta migratoria)の集合フェロモンであることを明らかにしている。4VAは群生相の個体によって特異的に放出され、雌雄両方の個体を誘引する。著者たちは、4VAの嗅覚受容体としてOR35を特定し、これが欠損するとトノサマバッタが集合しなくなることを示した。
2020年8月27日号の Nature ハイライト
天文学:うみへび座TW星の磁気圏降着領域
ナノテクノロジー:マイクロ歩行ロボット
化学:通常とは異なる分子の結び目
気候科学:南極の棚氷の融解に起因する破砕に対する広範な脆弱性
生態学:ニューギニアの維管束植物相の、専門家により確認されたチェックリスト
昆虫行動学:ワタリバッタを集合させるもの
神経科学:遺伝子の組み合わせがニューロンのアイデンティティーを定める
創薬:キャプシドを標的とするHIV治療
免疫学:cDC1は抗腫瘍免疫応答におけるCD4+ T細胞のプライミングに重要である
細胞生物学:膜内シャペロン複合体は膜タンパク質のバイオジェネシスを促進する
生化学:リボソームのこれまで近づけなかったプルーフリーディング段階を見る