Nature ハイライト
画像化法:クローズアップして3Dで見る細胞
Nature 599, 7883
現在の電子顕微鏡技術では細胞を非常に近くから見ることができるが、この方法では細胞の1枚の薄切片、あるいは比較的小さな体積の画像しか得られない。今回ハワード・ヒューズ医学研究所からの2報の論文により、集束イオンビーム走査型電子顕微鏡(FIB-SEM)を使って細胞や組織試料を4 nmあるいは8 nmの近等方ボクセルサイズで近等方に解像して、3D画像化したことが報告されている。これは、画像化可能な体積が従来より最大で2桁大きくなったことを意味する。この目的に向かって研究チームは、深層学習をベースとする解析パイプラインを開発し、35種類もの細胞小器官の包括的自動化再構築を行った。今回得られたデータセットは、ウェブリポジトリOpenOrganelleを介して自由に利用できる。
2021年11月4日号の Nature ハイライト
暗号:暗号技術に相対論を使う
物性物理学:超伝導体におけるランダウ準位
材料科学:有機半導体の高効率n型ドーピング
環境社会科学:油田の経済的継続性と環境特性
遺伝学:深層学習を用いた遺伝的バリアントの効果の予測
コロナウイルス:COVID-19時代のデータ駆動型入国管理手法
コロナウイルス:SARS-CoV-2デルタ変異株の特性解析
代謝:エストロゲンとエネルギー配分
細胞生物学:ミトコンドリアへのグルタチオン運搬の調節因子
画像化法:クローズアップして3Dで見る細胞
構造生物学:電位依存性カリウムチャネルの調節