Nature ハイライト 物理:二次元系に確かに存在した相転移 2006年6月29日 Nature 441, 7097 二次元環境の物理学的性質は三次元の世界でみられるものとは大きく異なっている。次元数が小さくなると、熱ゆらぎによって系の空間秩序が壊れ、例えば強磁性を生じる原因となる相転移などを含めて、たいていの相転移は起こらなくなってしまう。しかし、渦がペアを組んで起こる特殊な相転移は二次元で実際に起こる。30年前にBerezinskii、Kosterlitz、およびThoulessによって最初に予測されたこの「BKT転移」が、極低温ルビジウム原子の二次元気体で今回初めて直接観察された。 2006年6月29日号の Nature ハイライト 細胞:卵母細胞への近道はない? 宇宙:中性子星の内部 物理:二次元系に確かに存在した相転移 材料:ゲルマニウムに作られた細孔 地球:透水率:万物震動 生態:出入りが大事 神経:神経活動とプロテアソーム 医学:ショウジョウバエのパーキンソン病遺伝子 生化学:リボスイッチを薬の標的に 目次へ戻る