Nature ハイライト 細胞:目印を外す 2006年7月20日 Nature 442, 7100 今週号には、ヒストンH3のトリメチル化されたリシン9からメチル基を取り除くことができる酵素の同定に関する報告が2本掲載されている。リシン9のトリメチル化はヘテロクロマチンの形成に必要で、これまでは安定な修飾だと考えられてきた。Cloosたちは、JMJD2酵素ファミリーの一員であるGASC1が過剰に発現されるとヘテロクロマチン構造を壊す作用をもち、がん発生の一因となる可能性を明らかにした。Kloseたちは、やはりJMJD2型の酵素であるJHDM3Aの過剰発現がヘテロクロマチン構造を壊すことを明らかにしている。この酵素は、ユークロマチン中で働いて転写を調節しているらしい。 2006年7月20日号の Nature ハイライト 地球:早期警報 政策:気をつけよう! 宇宙:再生する星 材料:広げられたナノチューブ 粉粒体:ホットな充填 地球:引き裂かれた大陸 遺伝:トウモロコシがメンデルの法則を曲げる仕組み 免疫:KLF2の新しい役割 細胞:目印を外す 生物物理:1原子ずつの折りたたみ 目次へ戻る