Nature ハイライト 宇宙:再生する星 2006年7月20日 Nature 442, 7100 今年2月、反復新星へびつかい座RS星(RS Oph)が突如として輝き始めた。この新星は連星系で、白色矮星が相手の赤色巨星から物質を取り込んで、約20年ごとに熱核爆発を起こす。我々にはこの爆発が、非常に暗い12.5等星〜5等星の増光として見える。2つの研究グループが、この新星で最近起こったアウトバースト(急増光)の観測について報告している。Sokoloski たちのX線観測では、爆風波が自由膨張する初期段階が明らかになった。外側に向かうこの衝撃波は2日以内に減速し始めたことから、生じた破片は、このような現象で予想されていたよりもはるかに少なかったと考えられる。O'Brienたちは、地上で最大の電波望遠鏡アレイをRS Ophに向け、最初のアウトバースト観測から14日後に、新星での衝撃波を初めて直接撮影することができた。明らかになった構造は、II型超新星に似た残骸へ、数千年かけてでなく数か月で進化することを示している。 2006年7月20日号の Nature ハイライト 地球:早期警報 政策:気をつけよう! 宇宙:再生する星 材料:広げられたナノチューブ 粉粒体:ホットな充填 地球:引き裂かれた大陸 遺伝:トウモロコシがメンデルの法則を曲げる仕組み 免疫:KLF2の新しい役割 細胞:目印を外す 生物物理:1原子ずつの折りたたみ 目次へ戻る