Nature ハイライト 材料:広げられたナノチューブ 2006年7月20日 Nature 442, 7100 カーボンナノチューブの注目に値する機械的特性は、カーボンナノチューブを形成する原子1個分の厚さの極めて薄いカーボンシート(グラフェン)の並外れた強度と剛性によるものである。これに対して、多結晶材料であるバルク・グラファイトは破壊強度が低く、グラフェンシートがはがれて破損したり、結晶粒界で破損したりする傾向にある。今回Stankovichたちは、グラファイトからグラフェンシートをはがして化学的に修飾を加えて、高分子マトリクス中にグラフェンシートを分散させた安価な複合材料を作製した。この材料によって、有用なさまざまの熱的、電気的、機械的特性を実現できる。 2006年7月20日号の Nature ハイライト 地球:早期警報 政策:気をつけよう! 宇宙:再生する星 材料:広げられたナノチューブ 粉粒体:ホットな充填 地球:引き裂かれた大陸 遺伝:トウモロコシがメンデルの法則を曲げる仕組み 免疫:KLF2の新しい役割 細胞:目印を外す 生物物理:1原子ずつの折りたたみ 目次へ戻る