Nature ハイライト 物理:キュリウムの磁性を解明する 2007年3月29日 Nature 446, 7135 後周期アクチニドであるプルトニウムやキュリウムは、原子炉における基材や核反応副産物としてよく知られており、その核の性質はよくわかっている。しかしこれらの固体物性についてはそうではなく、標準モデルとは一致しない。例えば、キュリウムには磁性がみられプルトニウムにはみられない理由はまだわかっていなかった。今回、新たな電子構造計算により、この変わったふるまいの原因となる電子機構が突き止められ、プルトニウムは2つの異なる原子価の量子的重ね合わせでできた珍しい基底状態をもつが、キュリウムの方は低温で磁気秩序をもった単一の原子価状態をとることが明らかになった。 2007年3月29日号の Nature ハイライト 疫学:季節と疾患流行の関係 気候:気候感度を較正する 生理:ユニセックス・フェロモン 進化:哺乳類出現までの長い道のり 物理:キュリウムの磁性を解明する 物理:スピンを可視化する 化学:キラルなネオペンタン 生態:プロテオゲノミクスは情報の鉱脈 目次へ戻る