Nature ハイライト

物理:キュリウムの磁性を解明する

Nature 446, 7135

後周期アクチニドであるプルトニウムやキュリウムは、原子炉における基材や核反応副産物としてよく知られており、その核の性質はよくわかっている。しかしこれらの固体物性についてはそうではなく、標準モデルとは一致しない。例えば、キュリウムには磁性がみられプルトニウムにはみられない理由はまだわかっていなかった。今回、新たな電子構造計算により、この変わったふるまいの原因となる電子機構が突き止められ、プルトニウムは2つの異なる原子価の量子的重ね合わせでできた珍しい基底状態をもつが、キュリウムの方は低温で磁気秩序をもった単一の原子価状態をとることが明らかになった。

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