Nature ハイライト 進化:哺乳類出現までの長い道のり 2007年3月29日 Nature 446, 7135 現在みられる哺乳類は、6,500万年前に非鳥類型恐竜が絶滅した後に爆発的に進化したのだろうか。それとも、現在のような姿で現れるまでにもっと長い時間がかかったのだろうか。これについては喧々諤々の議論が続いており、古生物学者は一般に「導火線」の短い「爆発」モデルを支持し、分子系統発生学の研究者たちは哺乳類の起源がもっと古くまでさかのぼると考えている。Bininda-Emondsたちは今回、大量の分子データを用いて、哺乳類の進化の起源が古いだけでなく、現生哺乳類の系統分類上の「目」が恐竜絶滅の何百万年も後まで確立されなかったことを示した。そうすると、白亜紀末の大量絶滅は哺乳類の進化に対してほとんど影響を及ぼさなかったことになる。 2007年3月29日号の Nature ハイライト 疫学:季節と疾患流行の関係 気候:気候感度を較正する 生理:ユニセックス・フェロモン 進化:哺乳類出現までの長い道のり 物理:キュリウムの磁性を解明する 物理:スピンを可視化する 化学:キラルなネオペンタン 生態:プロテオゲノミクスは情報の鉱脈 目次へ戻る