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Nature ハイライト

生理：ユニセックス・フェロモン

Nature 446, 7135

cVA（11-cis-vaccenyl acetate）はショウジョウバエの雄がつくる揮発性のフェロモンで、嗅覚受容体ニューロンにあるOr67d受容体を介して交尾行動を誘導することが、いくつかの証拠からわかっている。Or67d遺伝子を標的として変異を導入する実験によって、大筋は確かにそうであることが実証されたが、予想外の部分があることもわかった。cVAは雄にも雌にも作用するが、雄では交尾行動を阻害するのに対し、雌の場合には交尾行動を促進するのである。Or67dをもたない雄は、別の雄に言い寄るという不適切な行動をとるが、同じ変異をもつ雌は雄の求愛を受け容れることが少なくなる。この研究により、フェロモンの感知が、通常の匂いのような多重チャネル方式とは解剖学的にも機能的にも異なっている専用の嗅覚チャネルによって行われることが明らかになった。

2007年3月29日号の Nature ハイライト

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