Nature ハイライト 地球:ヨーロッパから離れたイギリス 2007年7月19日 Nature 448, 7151 ブリテンの地は、間氷期に水位の上昇した海がイギリス海峡と北海の浅い大陸棚部分にどっと流れ込んだ際に、ヨーロッパ大陸から地理学的に「孤立」した。しかし、ブリテン島がヨーロッパと陸続きだった痕跡は、イギリス南東部のウィールドからフランス北西部のアルトワを結ぶ白亜質の丘陵として残っている。どのようにして地峡が裂けブリテンが島となったのかは、今まで推測の域を出ていなかったが、この謎が新しい海底地形図によって解かれそうだ。この地形図から、巨大な岩盤が床となっている谷を含む地形が明らかになった。そこには、流線型をした島や溝状の地形もみられた。これは、ドーバー海峡にあった岩石のダムが決壊して、とてつもない規模の洪水が起こり、北海盆地にあった氷河端の巨大な湖の水が流れ出したという考えと一致する。 2007年7月19日号の Nature ハイライト 医学:心房細動の危険因子 地球:ヨーロッパから離れたイギリス 進化:アフリカから出た人類 細胞:多能性幹細胞を作り出す 生物物理:タンパク質の熱力学 宇宙:イオからの大脱走 物理:ありそうもない組み合わせ 進化:選ばれたMEDEA 発生:細胞の移動 医学:老化と癌をつなぐ 目次へ戻る