Nature ハイライト 微生物:共通の入り口 2007年11月1日 Nature 450, 7166 動植物の病原体には、宿主細胞に病原性タンパク質やエフェクタータンパク質を注入することによって宿主の免疫系をかいくぐるものが多い。ジャガイモ胴枯れ病の原因菌であるPhytophthora infestansに関する研究で、エフェクタータンパク質が吸器と呼ばれる特別な感染構造体から植物細胞に移動するときに必要な、保存されたペプチドモチーフが見つかった。RXLR-EERと呼ばれるこのアミノ酸配列は、マラリア原虫(Plasmodium falciparum)のヒト赤血球への侵入に必要であることが、最近報告されている。こうした研究から、さまざまな真核生物病原体が同じターゲッティング・シグナルを使ってエフェクタータンパク質を送達しているのだろうと考えられる。 2007年11月1日号の Nature ハイライト 神経:楽観主義を科学する 顕微鏡学:高周波走査型トンネル顕微鏡 聴覚:聞くための第一歩 神経:回路ミニ版で情報処理を追跡 宇宙:吹き出す風で回転にブレーキ 数理物理学:平均初到達時間 環境:山火事が炭素収支を決定する 微生物:共通の入り口 目次へ戻る