Nature ハイライト 遺伝:共生菌のゲノム 2008年3月6日 Nature 452, 7183 地上にオオキツネタケと呼ばれる子実体を作る担子菌の一種Laccaria bicolorは、樹木の根に共生する。この菌のゲノム塩基配列が解読され、転写産物の分析によってゲノムの重要な特性が明らかにされた。この研究は、植物の根と土壌菌との共生関係で、植物の生産力に極めて重要である「菌根共生」の仕組みの解明を進めるものだ。また、この結果は長い時間をかけてゲノムを形作ってきた植物と菌類の相互作用の解明にもつながるため、進化生物学者、植物学者にとっても非常に興味深いものとなるだろう。 2008年3月6日号の Nature ハイライト 環境:フロリダの赤潮 遺伝:周期的に起こるDNAメチル化 構造生物学:RNAの構造を塩基配列から予測する 海洋:酵素の亜鉛をカドミウムで代用 宇宙:プラズマ圏のコーラスライン 物理:クールな低温量子科学 材料:ヒドロゲルで作る人工組織 遺伝:共生菌のゲノム 神経:精神障害に関係する複合体 目次へ戻る