Nature ハイライト

細胞:三次元空間内での白血球の移動

Nature 453, 7191

白血球は、体内のほとんどすべての場所で、あらゆるタイプの組織に侵入できるという驚くべき能力を備えている。平坦な表面上では、白血球は、インテグリンファミリーの膜貫通型受容体(すべての後生動物細胞に存在する)を使って移動する。この受容体は、アクトミオシン細胞骨格の収縮力を細胞外環境に結びつける働きをしている。しかし、二次元表面上での細胞移動の研究では、接着の役割を重視しすぎる傾向がある。今回、遺伝的ノックアウトにより、三次元での白血球のすばやい移動と非常に高い柔軟性にはインテグリンがかかわっていないことが示された。白血球はその代わりに、アクチンネットワークの膨張のみを動力源として、アメーバ様の流動や圧搾作用を使って移動している。

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