Nature ハイライト

生理:明らかになったオプシンの構造

Nature 454, 7201

Gタンパク質共役受容体(GPCR)は7回膜貫通型受容体とも呼ばれ、ヒトゲノム中で最大のスーパーファミリーの1つを構成していて、治療標的となることが多い。光活性化分子のロドプシンはオプシンと呼ばれるGPCRからなり、オプシンの中心部分には、光反応性の補因子であるレチナールが共有結合しているポケットがある。リガンドが結合していない状態のGPCRは精製が難しいことで名高いが、Parkたちは、ウシ網膜桿体細胞由来の天然状態のオプシンの精製に成功し、分解能2.9Åでの結晶構造を決定した。得られた構造から、11-cis-レチナールの入口および全trans-レチナールの出口が明らかになった。これは、生物学的に重要なGPCRの活性化の過程を示した一例である。

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