Nature ハイライト 医学:がんゲノム 2008年11月6日 Nature 456, 7218 アフリカ人や中国人の個人のゲノムを調べることを可能にした技術は、生物医学の分野で多様な使い方が考えられる。医学分野でどのようなことができるかを示した実例が、今回初めて行われた急性骨髄性白血病患者個人のがんゲノムの包括的解読である。同一個人の正常組織とがん組織由来のDNAの比較によって、病因に関連する可能性のある10個の変異が同定された。この研究は、標的治療に応答性を示す可能性のある遺伝子を示すとともに、そのような変異の状況的重要性を確立するという長期目標に向けての一歩であり、これにはさらに多くの個人ゲノムの解析が必要だろう。 2008年11月6日号の Nature ハイライト 遺伝:民族による遺伝子変異 医学:がんゲノム 宇宙:暗黒物質を探すべき場所 工学:オシロスコープを改良 地球:行方不明の鉛に新しい手がかり 生態:減少するレミングの個体数 細胞:ノックアウトでクラミジアの病原性因子を同定 神経:自然のリズム 目次へ戻る