Nature ハイライト 工学:オシロスコープを改良 2008年11月6日 Nature 456, 7218 最先端のオシロスコープは、約30ピコ秒の分解能でシングルショット波形測定を実現できる。しかし現在、通信データ速度がどんどん速くなり、超高速の化学的現象や物理的現象への関心が高まるにつれ、ピコ秒未満の分解能で光波形を測定するデバイスが求められるようになっている。従来型オシロスコープの感度は、光検出器や回路の電子帯域幅によって制限されている。今回Fosterたちは、電子的方法の100倍の分解能で、光の時間波形をリアルタイムで測定する全光学的方法を実証している。このデバイスの心臓部は、標準的なマイクロプロセッサーと同じ材料で作られているが、電子ではなく光子を操作するシリコンフォトニックチップである。このデバイスを微小電子機器に組み込むことができれば、光の波形の簡易測定が必要な多くの科学分野で使える計器を作製できるかもしれない。 2008年11月6日号の Nature ハイライト 遺伝:民族による遺伝子変異 医学:がんゲノム 宇宙:暗黒物質を探すべき場所 工学:オシロスコープを改良 地球:行方不明の鉛に新しい手がかり 生態:減少するレミングの個体数 細胞:ノックアウトでクラミジアの病原性因子を同定 神経:自然のリズム 目次へ戻る