Nature ハイライト

細胞:1個の細胞から前立腺を形成

Nature 456, 7223

マウスでアンドロゲンの欠乏と補充を何度も繰り返してやると、前立腺も退縮と再生を交互に起こす。このことは、前立腺幹細胞が存在することを示唆している。幹細胞候補を識別するためのさまざまな細胞表面マーカーが報告されてきたが、こうしたマーカーは前立腺幹細胞に特異的なものではなかった。今回Leongたちは、サイトカイン受容体CD117(c-kit、幹細胞因子受容体とも呼ばれる)が、成体マウスの希少な前立腺幹細胞集団のマーカーであることを突き止めた。このマーカーを他のものと組み合わせて用いて単離した細胞1個を生きたマウスに移植することで、機能をもった前立腺が再生されたのである。

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