Nature ハイライト 地球:海底地形の起伏を調べる 2008年12月18日 Nature 456, 7224 海底がでこぼこしているか、平らかは、海洋中の熱循環と混合や渦の力学的エネルギーの散逸に、相当な影響を及ぼす。海洋基盤の地形の制御に海底の拡大速度が果たす役割はよく知られている。今回、海洋重力データから得られた海底の粗度(局地的なでこぼこ)が全球にわたって解析され、粗度の異常部分が海洋底の帯状の地域に広く残ることが明らかになった。過去にパンゲア超大陸によって覆われていたマントルの上に形成された大西洋の海洋底は非常に滑らかなのに、太平洋の大海膨の上に形成された海洋地殻では、予測どおりに海洋基盤がでこぼこになっている。この結果から、超大陸下と超海洋下でのマントル大規模上昇流の性質が根本的に異なることが明らかになり、古代の海洋の海底を再構築する枠組みが得られる。 2008年12月18日号の Nature ハイライト 宇宙:どこもかしこもメーザー、メーザー 化学:新しいキラル触媒 地球:海底地形の起伏を調べる 進化:LUCAの好みは変わりやすい 生態:温暖化が侵入植物種を生み出す 進化:元気なY染色体 細胞:神経冠細胞の「接近遭遇」 医学:RNAiは心疾患の疾患標的 生理:概日リズムでスリムになる 目次へ戻る