Nature ハイライト 生態:温暖化が侵入植物種を生み出す 2008年12月18日 Nature 456, 7224 現下の地球温暖化によって、一部の動植物では、生息域の高緯度化および高高度化が起こっている。今回、15種類の植物(生育域の急速な拡大がみられる6種とそれらに近縁の在来種9種)の栽培試験が行われ、北ヨーロッパおよび西ヨーロッパへ生育場所を拡大しつつある外来植物種では、在来種と比べて、地下の外敵および地上の汎食性草食動物による食害が少ないと思われることがわかった。この研究結果から考えると、高緯度および高高度域へと生育域を移す植物の中には、侵入種となって、北半球温帯地方の生物多様性に有害な影響を及ぼすものが出てきそうだ。 2008年12月18日号の Nature ハイライト 宇宙:どこもかしこもメーザー、メーザー 化学:新しいキラル触媒 地球:海底地形の起伏を調べる 進化:LUCAの好みは変わりやすい 生態:温暖化が侵入植物種を生み出す 進化:元気なY染色体 細胞:神経冠細胞の「接近遭遇」 医学:RNAiは心疾患の疾患標的 生理:概日リズムでスリムになる 目次へ戻る