Nature ハイライト 進化:リボソームの複雑な経歴 2009年2月19日 Nature 457, 7232 リボソームの出現は、原始生命体の化学反応がタンパク質ではなくRNAによって触媒されていた「RNAワールド」の時代に起こり、これが現在のDNAとタンパク質を基盤とする世界の幕開けとなった。K BokovとS Steinbergは、リボソーム出現は約40億年前の出来事であるにもかかわらず、現在のリボソームの構造にはその初期進化を知る手がかりが含まれている、と考えている。彼らは、23S rRNAの構造は、見かけの複雑さとは裏腹に、比較的単純な階層構造形成の原則に従っていることを明らかにし、その階層構造は、タンパク質成分を獲得して増やすにつれて、進化中のリボソームに新しい要素が追加されていった順序と関連付けられる、と論じている。 2009年2月19日号の Nature ハイライト 進化:リボソームの複雑な経歴 発生:チェックとバランス 宇宙:しし座リングの星 計測:進行波NMR 材料:コロイドの花を咲かせる 環境:熱帯林がとらえる炭素量 発生:巻貝の巻き方 疫学:疫学にも役立つグーグル 細胞:低分子RNAとCUT 目次へ戻る