Nature ハイライト 計測:進行波NMR 2009年2月19日 Nature 457, 7232 核磁気共鳴(NMR)および磁気共鳴画像化(MRI)は、科学や医学の分野で広く使われている。測定・検査の詳細は用途によって異なるが、基礎となる検出原理は同じであり、検出器とサンプルの核磁化を強く結合させるため、普通はこれらを近接させなければならない。Brunnerたちは、この従来からの検出原理を使わなくても、アンテナで送受信される無線周波数の進行波を利用した長距離相互作用によって核磁化シグナルを励起・検出できることを示している。この手法によって、もっと大きなサンプルをより均一に測定・検査できるようになる。さらに、MRIに必要な高価な高磁場磁石の中央にある空間が使えるようになるため、被験者にとってMRI測定がより快適なものとなる。 2009年2月19日号の Nature ハイライト 進化:リボソームの複雑な経歴 発生:チェックとバランス 宇宙:しし座リングの星 計測:進行波NMR 材料:コロイドの花を咲かせる 環境:熱帯林がとらえる炭素量 発生:巻貝の巻き方 疫学:疫学にも役立つグーグル 細胞:低分子RNAとCUT 目次へ戻る