Nature ハイライト 細胞:実生活でのDNA修復 2009年1月29日 Nature 457, 7229 実験室では普通、細胞に強い紫外線(UV)を照射してDNA損傷に対する応答を調べている。しかし現実の世界では、細胞は継続的もしくは断続的に弱いUVにさらされている。この場合には、どのような反応が起こっているのだろうか。現実の環境で考えられる程度のUV量が酵母細胞に及ぼす作用についての研究が行われ、弱いUVを浴びたときに十分な感受性を示して作動するDNA修復機構があることが明らかになった。これがRAD6-RAD18-RAD5複製後修復経路である。この経路は、複製フォークが阻害されたときに過剰な一本鎖DNAが生じるのを防ぐことにより、損傷を受けたDNAを細胞が複製できるようにし、細胞増殖を阻害する応答の活性化を防いでいる。 2009年1月29日号の Nature ハイライト 遺伝:モロコシのゲノムを収穫 免疫:キラー細胞の記憶 物性:解明が進む超伝導 有機化学:細胞毒素が合成された 海洋:見逃されていた大増殖 免疫:免疫系をだますダニのアレルゲン 医学:大腸菌ワクチンの標的 医学:メラノーマの変異遺伝子 細胞:実生活でのDNA修復 目次へ戻る