Nature ハイライト 進化:羽毛をもつ初期の恐竜 2009年3月19日 Nature 458, 7236 これまでに見つかった、羽毛やそれに似た外皮構造をもつ恐竜はすべて、竜盤類獣脚亜目の二足歩行する肉食恐竜で、この仲間は鳥類として現在まで生き残っている。これらと離れた類縁関係にある鳥盤類の恐竜では、羽毛構造はこれまで見つかっていない。ただしプシッタコサウルスは、尾に羽柄に似た構造をもつが、これは例外だと考えられていた。今回Zhengたちは、この羽柄に似た構造よりも獣脚類にみられる構造にはるかに近い、羽毛に似た構造で全身を覆われた鳥盤類恐竜について報告している。この恐竜は、ヘテロドントサウルス類とよばれる原始的な鳥盤類の一群に属している。したがってこの発見は、羽毛に似た構造が恐竜に広く備わっており、恐竜の進化史のごく初期に進化したものであることを示唆している。 2009年3月19日号の Nature ハイライト 神経:単一シナプスでの長期増強を画像化 生化学:タンパク質を加工する 化学:映画で見るキラル分子 化学:金属の入ったロタキサン 地球:氷床が溶けたとき 進化:羽毛をもつ初期の恐竜 遺伝:ヒトと酵母のかかわり 免疫:昆虫の抗ウイルスRNAi 遺伝:ヌクレオソームを配置する 目次へ戻る