Nature ハイライト 材料:伸縮可能なグラフェン膜 2009年2月5日 Nature 457, 7230 伸縮可能な高性能透明電極は、曲げることのできる電子機器や光電子機器の開発向けに需要が多い。グラフェンはマイクロスケールで優れた光学的・電気的・機械的特性を示し、こうした電極の基盤材料として有望な候補である。これらの望ましい特性を維持したままで大規模なグラフェン膜を合成するのが難しいことはわかっているが、今回Kimたちによって、マイクロスケールの膜と同程度の電気伝導性と光透過性を示す、センチメートルスケールのグラフェン膜を成長させる手法が報告された。グラフェンは、気相からニッケル薄層上に堆積され、その後二酸化シリコンなどの任意の基板上にパターニングされた膜として転写される。この膜を使用して、優れた機械的・電気的安定性をもつ伸縮可能な透明電極を作製できる。 2009年2月5日号の Nature ハイライト 工学:印刷されたトランジスター 材料:伸縮可能なグラフェン膜 生理:構造を解いて謎を解明 宇宙:初期宇宙に生じた銀河のバルジ形成 気候:大西洋を巡る暖かい流れと冷たい流れ 古環境:長い長い話 進化:最古の後生動物 生理:絶食で長生きする 目次へ戻る