Nature ハイライト 宇宙:初期宇宙に生じた銀河のバルジ形成 2009年2月5日 Nature 457, 7230 宇宙の再電離過程は、宇宙が十分に冷えて第一世代の星が形成された後に始まったと考えられてきた。この時期については、ビッグバン後10億年以内に形成された天体の観測によって調べられる。こうした天体の1つで、赤方偏移z=6.42にあるクェーサーSDSS J114816.64+525150.3のホスト銀河が今回、高い空間分解能で撮像され、活発に星形成する非常に広い領域が見つかった。この非常に大規模な爆発的星生成(ハイパー・スターバースト)は、宇宙の再電離の末期に生じたとされる強力な星生成を示している可能性があり、この現象によって、天の川銀河に見られるものと同様の、星の密集したバルジが、高温クェーサーのホスト銀河で成長したと考えられる。 2009年2月5日号の Nature ハイライト 工学:印刷されたトランジスター 材料:伸縮可能なグラフェン膜 生理:構造を解いて謎を解明 宇宙:初期宇宙に生じた銀河のバルジ形成 気候:大西洋を巡る暖かい流れと冷たい流れ 古環境:長い長い話 進化:最古の後生動物 生理:絶食で長生きする 目次へ戻る