Nature ハイライト

Cover Story:研究助成が終わるとき:研究室解散という苦しみ

Nature 457, 7230

米国立衛生研究所(NIH)の予算は、1998年から2003年にかけて倍増したが、その後停滞期に入り、その結果として、RO1のような研究グラントの獲得競争が現在ではさらに熾烈なものになっている。研究者個人のレベルでは、RO1が1つなくなることは、研究室の生き残りをかけた長くて苦しい戦いを意味することが多い。M Wadmanは、「前車の轍を踏まない」ための2つの例について述べている(News Feature p.650)。一方、国という尺度からみれば、1年間の研究費が600億ドルかそこらならば、米国の研究者や技術者の数は多過ぎるということになる。国の要求は、優れた研究者を必要な時にいつでも使えるようにしておくというものだが、これは研究者たちの要求とは必ずしも一致しない。彼らが求めるのは、がんばって研究を続ければ、なんらかの形でキャリアが開けていくフェアなチャンスが与えられる状況だからだ。Editorial(p.635)でも取り上げられているこの問題についての議論は、オンライン版で継続される。表紙イラストはDavid Parkinsによる。

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