Nature ハイライト がん:前立腺がんのマーカーを発見 2009年2月12日 Nature 457, 7231 前立腺がん検体に含まれる代謝物を系統的に分析した結果、筋肉をはじめとする多くの生体組織に広く存在するアミノ酸であるサルコシンが、悪性度の高い前立腺がんでは著しく増加しており、前立腺がん患者の尿中でも検出可能であることがわかった。このことは、サルコシンが前立腺がん診断のバイオマーカー候補となることを示している。マウスで、グリシンからサルコシンを生成させる酵素を特異的にノックダウンすると前立腺細胞の浸潤が低下したことから、サルコシンが転移に関与している可能性が示唆され、サルコシン経路は治療標的の1つとなりそうだ。 2009年2月12日号の Nature ハイライト 細胞:壁のない生活 遺伝:エンハンサーの地図を作る 化学:ホウ素の新しい形態 ナノテクノロジー:微細なプリント 遺伝:霊長類ゲノムにおける爆発的重複 医学:C型肝炎動物モデルへの手がかり 細胞:血液細胞系の発生 がん:前立腺がんのマーカーを発見 細胞:ヒトのリボスイッチが初めて見つかった? 目次へ戻る