Nature ハイライト

遺伝:遺伝子融合と前立腺がん

Nature 458, 7234

頻発性の遺伝子融合は、血液悪性腫瘍やまれな骨や軟部組織の腫瘍に関連するものが代表的だが、最近、よくみられる固形腫瘍でも報告されるようになってきた。Chinnaiyanたちは、新世代のロングリードおよびショートリード塩基配列解読技術を組み合わせて、がんの試料で遺伝子融合の転写産物について解析を行った。この手法により、白血病と前立腺がんで起こることが既に知られている遺伝子融合から生じた転写産物が確認され、さらに、前立腺がんについては、今まで知られていなかった転写産物も見つかった。その中には、従来の方法を用いては見つからなかったと思われる、よく起こる遺伝子融合の転写産物SCL45A3-ELK4などが含まれている。

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