Nature ハイライト 化学:生命を出現させたRNA 2009年5月14日 Nature 459, 7244 地球上で生命が発生するためには、ある時点で、単純な化学物質から遺伝的機能をもつポリマーが合成される必要があった。この役割を担う有力な候補はRNAである。「活性化された」リボヌクレオチド分子(RNAの構成要素)は酵素なしで重合できるが、リボヌクレオチド形成が可能な経路で納得できるようなものは見つかっていなかった。しかし今回、マンチェスター大学の研究チームがそのような経路を見つけ、また「リボヌクレオチドは以前から存在していた糖分子とRNA塩基から形成された」という合成についての広く受け入れられている仮説が、生物出現以前の地球でRNAを形成するのに必要ないことも明らかにした。 2009年5月14日号の Nature ハイライト 医学:トリパノソーマの分化 神経:単一ニューロンでにおいを嗅ぐ 宇宙:惑星形成:塵からできた結晶 工学:高効率白色発光ダイオード 化学:生命を出現させたRNA 考古:最古の女性像 医学:世界の見方が違っている 遺伝:海で見つかった低分子RNA 目次へ戻る