ガリレオが最初に金星の位相変化を観測して、太陽系の幾何学的構造を明らかにしてから約400年がたつ。今回、ホットジュピターCoRoT-1bという系外惑星の位相を可視光で観測した結果が初めて報告された。CoRoT-1bは、系外惑星観測衛星COROT(COnvection ROtation and planetary Transits)によって発見された最初の惑星である。COROTから得られた可視測光データは軌道周期36回分に相当し、その解析結果から今回、CoRoT-1bの常に夜側の半球が完全に真っ黒であることが示された。昼側のフラックスは、親星からの入射光のわずかな部分の反射だが、可視光での位相曲線を支配している。これは、可視波長におけるこの惑星の位相変化が、太陽系の内惑星でみられるものと似ていることを意味している。