Nature ハイライト

生化学:隣近所とのあつれき

Nature 459, 7245

アセト酢酸デカルボキシラーゼは、アミノ酸側鎖の解離定数(pKa)を、酵素内の「微小環境」により大幅に変化させることができる古典的な例としてよく引用される。1966年、F Westheimerは、活性部位の重要なリシン残基(Lys 115)のpKaの大きな変化は、もう1つの荷電リシン残基Lys 116の近接によるものだと考えた。だが今回、アセト酢酸デカルボキシラーゼのX線結晶構造が決定され、Lys 115のpKa変化はLys 116によるものではなく、Lys 115の近くに位置する疎水性の細長いじょうご状構造に起因することが明らかになった。

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