Nature ハイライト 生化学:隣近所とのあつれき 2009年5月21日 Nature 459, 7245 アセト酢酸デカルボキシラーゼは、アミノ酸側鎖の解離定数(pKa)を、酵素内の「微小環境」により大幅に変化させることができる古典的な例としてよく引用される。1966年、F Westheimerは、活性部位の重要なリシン残基(Lys 115)のpKaの大きな変化は、もう1つの荷電リシン残基Lys 116の近接によるものだと考えた。だが今回、アセト酢酸デカルボキシラーゼのX線結晶構造が決定され、Lys 115のpKa変化はLys 116によるものではなく、Lys 115の近くに位置する疎水性の細長いじょうご状構造に起因することが明らかになった。 2009年5月21日号の Nature ハイライト 植物:ターゲットは植物遺伝子 宇宙:赤色巨星の脈を探る 宇宙:火星の水は冷えても凍らない ナノテクノロジー:複雑になったナノ材料 地球:「爆撃」に耐えた冥王代地球上の生命 生化学:隣近所とのあつれき 植物:多年生植物の開花の調節 生化学:Na+, K+-ATPアーゼの構造 目次へ戻る