Nature ハイライト 細胞:ヒストンと白血病の関係 2009年6月11日 Nature 459, 7248 一部の急性骨髄性白血病(AML)患者に認められる染色体転座では、クロマチン結合タンパク質のPHDフィンガーがヌクレオポリンNUP98と融合する結果となる。このような融合タンパク質の1つが、AMLを誘発する強力な腫瘍性タンパク質であることがわかった。PHDフィンガーに変異を導入して、Lys4がトリメチル化されたヒストンH3へ結合できないようにすると、腫瘍形成が起こらなくなる。NUP98-PHD融合タンパク質は、クロマチンと結合することで、発生上重要な遺伝子を活性状態にロックしてしまうらしい。したがって、ヒストン修飾の「エフェクター」の脱制御は、腫瘍形成を引き起こす可能性がある。 2009年6月11日号の Nature ハイライト 免疫:ヤツメウナギにもある2つの免疫系 細胞:サーチュインと長寿の関係 宇宙:新たな光で見る地球 宇宙:惑星が地球に衝突する可能性 気候:気候-炭素応答の新しい尺度 地球:台風で起こるゆっくり地震 脳:ドーパミンニューロンの複雑さ 細胞:ヒストンと白血病の関係 細胞:分裂のとき 目次へ戻る