Nature ハイライト 宇宙:磁極が傾斜するわけ 2004年3月11日 Nature 428, 6979 天王星や海王星の磁場がなぜ傾いているのかという謎が解けたようだ。木星や土星とともに地球は、自身の自転軸とほぼ同一方向を向く磁場を有している。このことが、地球の磁北と地理学的北極が近い理由である。しかし天王星や海王星では、これらの極は大きく傾斜し、磁北はかなり赤道に近くなる。S StanleyとJ Bloxhamは、天王星や海王星の内部には循環し磁場を発生させている液体金属があり、これら惑星内部の薄い殻に閉じ込められていると主張している。彼らの理論では、NASAの探査機ボイジャー2号が観測した磁場に非常によく似た磁場が予測される。News and ViewsでJ Aurnouは、「ダイナモ機構により発生し太陽系で現在観測されているすべての惑星磁場の基本構造を、同一の基本過程で説明できることをはっきりと示した彼らのモデルは素晴らしい」と語っている。 2004年3月11日号の Nature ハイライト 生態:原生林に忍び寄る地球環境変化 医学:マウス卵巣が隠し持つ「予備兵力」 物理:ヒッグス・ボソンは発見されたか? 医学:期待の持てる痘瘡(天然痘)新型ワクチン 宇宙:磁極が傾斜するわけ 進化:長生きおばあちゃんのひみつ 目次へ戻る