Nature ハイライト 宇宙:恒星は運動量を失う 2009年9月24日 Nature 461, 7263 ほとんどの恒星は、白色矮星としてその一生を終える。白色矮星はコンパクトなので、もしすべての恒星が進化の間ずっと角運動量を保存しているならば、数秒という周期で非常に高速で回転するようになるはずだ。しかし白色矮星の観測から、その表層はもっと低速で回転し、典型的な周期は数時間から数十年であることが示されている。これまで、白色矮星の光球の表層面より内側の部分がもっと高速で回転しているかどうかを確かめる手段はなかった。しかし今回、星震学という手法によって、脈動している白色矮星PG 1159–035が約33〜34時間という比較的長い周期で、剛体回転していることが明らかになった。これは、この星が角運動量の実質的にすべてを、おそらく白色矮星の段階になる前に失ったことを意味している。 2009年9月24日号の Nature ハイライト 細胞:発がん性をもつ前立腺細胞 宇宙:恒星は運動量を失う 気候:完新世の炭素循環 気候:変わりつつあるエルニーニョ 進化:進化は逆行しない 細胞:細胞も十人十色 医学:プリオン病の伝播 発生:単純なやり方で作られるモルフォゲン勾配 発生:活性酸素の有用な働き 目次へ戻る