Nature ハイライト 細胞:FasLの非アポトーシス作用 2009年10月1日 Nature 461, 7264 細胞膜貫通タンパク質であるFasL(Fas ligand)は腫瘍壊死因子ファミリーに属し、免疫調節で主要な役割を担っている。FasLがその受容体に結合するとアポトーシスが誘導されるが、FasLの細胞機能の中で細胞死がどの程度重要なのかは明らかになっていない。今回、分泌型FasLは欠くが膜結合型FasLの発現は正常であるマウス、あるいは膜結合型FasLは欠くが分泌型FasLは産生するマウスを遺伝子ターゲッティングにより作製して実験が行われ、可溶性FasLがアポトーシスとは無関係の機構で自己免疫と腫瘍形成を促進することが示された。 2009年10月1日号の Nature ハイライト 気候:雲を解明するには 細胞:Wnt阻害剤の標的 医学:新しい抗結核治療法 宇宙:暗黒物質を照らす光 化学:化学反応をX線で調べる 地球:遠地地震が断層に与える影響 進化:羽毛のあるトロオドン類 細胞:ヒトiPS細胞をもっと簡単に作る 細胞:FasLの非アポトーシス作用 目次へ戻る