Nature ハイライト 進化:羽毛のあるトロオドン類 2009年10月1日 Nature 461, 7264 トロオドン類およびドロマエオサウルス類は、鳥類と最も近縁の恐竜分類群である。中国のジュラ紀層で出土したAnchiornis huxleyiは、鳥類様の形質を複数集積しながら祖先の重要な特徴も保持しており、鳥類の側系統群に当たると考えられていた。しかし、保存状態のすばらしい化石標本が新たに見つかったことで、A. huxleyiはトロオドン類であることが明らかになった。つまり、A. huxleyiはトロオドン類の中でもごく初期の種(始祖鳥よりも時代が古い)であり、しかも豊かな羽毛が特に脚部と足部に認められる。原鳥類(トロオドン類、ドロマエオサウルス類、および鳥類)の初期の歴史が進化の実験に富むものであったことは間違いなく、新たな化石の発見により、ようやくその様相が明らかになりつつある。 2009年10月1日号の Nature ハイライト 気候:雲を解明するには 細胞:Wnt阻害剤の標的 医学:新しい抗結核治療法 宇宙:暗黒物質を照らす光 化学:化学反応をX線で調べる 地球:遠地地震が断層に与える影響 進化:羽毛のあるトロオドン類 細胞:ヒトiPS細胞をもっと簡単に作る 細胞:FasLの非アポトーシス作用 目次へ戻る