Nature ハイライト

細胞:トランスクリプトームの直通型解析法

Nature 461, 7265

ゲノムの機能面での出力、すなわち1個の細胞や細胞集団におけるメッセンジャーRNAの全体像はトランスクリプトームとよばれ、この解明は生物を理解するために欠かせない重要なステップである。トランスクリプトームを研究する現在の手法はマイクロアレイや塩基配列決定法によっているが、それには相補的DNAの合成とその後の何段階もの操作が必要であり、その際に偏りや人為的影響が入り込むおそれがある。今回ヘリコスバイオサイエンス社の研究グループが、RNA分子1個の塩基配列を直接決定できる方法を開発した。これをスケールアップすれば、偏りのないハイスループットのトランスクリプトーム解析法になると期待される。

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