Nature ハイライト 生理:静脈からできる動脈 2010年3月25日 Nature 464, 7288 冠動脈内皮細胞は、体中で医学的に最も重要な細胞の1つだが、その発生の起源は今なお不明である。今回発表された研究は、冠動脈は前心外膜の前駆細胞から形成されるとする一般的なモデルを否定するものだ。マウスと器官培養で、組織解析とクローン解析を組み合わせて用いることにより、循環血を胚の心臓に戻す大静脈上の血管新生芽から冠動脈が発生することが示された。この結果は、冠動脈バイパス移植片の作製や心血管再生のための、より自然に近い方法につながると考えられる。 2010年3月25日号の Nature ハイライト 代謝:起源の古い酸素生成経路 生理:静脈からできる動脈 脳:ヒト脳への進化 材料:「鍵と鍵穴」型自己集合 遺伝:ヒドラのゲノム 気候:土壌からの二酸化炭素放出量の増加 発生:遺伝型と表現型の相関マップ 遺伝:ニワトリと卵と肉の問題 植物:容易になった半数体植物の作製 目次へ戻る