Nature ハイライト 材料:「鍵と鍵穴」型自己集合 2010年3月25日 Nature 464, 7288 コロイド粒子を集合させて所定の構造体を形成することで、多くの機能性材料を作製できる。粒子の集合の制御には、互いに認識し合って結合するDNAなどの分子を粒子に付けることが多い。しかし、今回の研究では、形状の相補性、つまり「鍵と鍵穴(lock-and-key)」という認識機構を使うコロイドの組み立てによって、単純で効果的な別の制御機構が得られることが示されている。鍵に相当するのはコロイド球であり、鍵穴に相当するのは球状のくぼみをもつ単分散コロイド粒子である。この2つは、サイズが適合すれば、枯渇相互作用を通して自発的かつ可逆的に結合する。この方式により、フレキシブルな結合でつながれた複雑なコロイド構造体が形成され、コロイド自己集合をプログラムして誘導する、単純だが一般的な手段が得られる。 2010年3月25日号の Nature ハイライト 代謝:起源の古い酸素生成経路 生理:静脈からできる動脈 脳:ヒト脳への進化 材料:「鍵と鍵穴」型自己集合 遺伝:ヒドラのゲノム 気候:土壌からの二酸化炭素放出量の増加 発生:遺伝型と表現型の相関マップ 遺伝:ニワトリと卵と肉の問題 植物:容易になった半数体植物の作製 目次へ戻る