Nature ハイライト 気候:土壌からの二酸化炭素放出量の増加 2010年3月25日 Nature 464, 7288 二酸化炭素は、植物や微生物によって地下で生成されて、大気へ放出される。これは土壌呼吸とよばれ、2番目に大きな陸域炭素フラックスを形成する。この発生源からの二酸化炭素の放出量は気候に応じて変化すると考えられているが、観測で確かめることは難しかった。B Bond-LambertyとA Thomsonは、土壌呼吸を測定した40年にわたるデータベースの20年分を用いて、土壌呼吸は長い年月の間に増加しているだけでなく、その増加と気温変化が強く関連していることを示している。彼らは、地球全体の土壌呼吸が1年で約0.1%ずつ増加していると見積もり、気温に対する感度は中程度であると示唆している。これは、ここ数十年間の陸域の炭素循環の加速と一致している。 2010年3月25日号の Nature ハイライト 代謝:起源の古い酸素生成経路 生理:静脈からできる動脈 脳:ヒト脳への進化 材料:「鍵と鍵穴」型自己集合 遺伝:ヒドラのゲノム 気候:土壌からの二酸化炭素放出量の増加 発生:遺伝型と表現型の相関マップ 遺伝:ニワトリと卵と肉の問題 植物:容易になった半数体植物の作製 目次へ戻る