Nature ハイライト 構造生物学:動いているリボソーム 2010年7月15日 Nature 466, 7304 タンパク質合成の間、転移RNA(tRNA)はリボソームのA、PおよびE部位を次々に移動していき、それとともにtRNAに結合しているアミノ酸が伸長中のペプチド鎖へと移される。tRNAの転座には大きなコンホメーションの動きが伴う。Fischerたちは、リボソームの単粒子低温電子顕微鏡像190万個を解析し、その動的変化を可視化した。リボソームの構造変化は熱的に駆動される運動、つまりブラウン運動であり、この変化によりリボソーム中の狭い経路上でtRNAの方向性のある動きが引き起こされるとFischerたちは結論している。 2010年7月15日号の Nature ハイライト 構造生物学:動いているリボソーム 医学:腸のウイルスメタゲノムの違い 宇宙:円盤を伴う大質量星 地球:ダイヤモンドの分布 環境:どこを保護区域にするか 医学:自閉症の遺伝学 視覚:盲視の経路 発生:左右軸の誘導 細胞:メチル化が寿命を延ばす 目次へ戻る