Nature ハイライト

生理:糖尿病と肥満治療の新たな標的候補

Nature 474, 7353

肥満の2種類のマウスモデルの肝臓を使ったマイクロRNA(miRNA)マイクロアレイ解析から、肥満ではmiRNA-103とmiRNA-107の発現が増加していることがわかった。これらのmiRNAのサイレンシングにより、グルコース恒常性とインスリン感受性が改善される。また、肝臓あるいは脂肪でこれらのmiRNAを発現させるだけで、グルコース恒常性が障害される。インスリンシグナル伝達の調節にかかわるタンパク質のカベオリン1が、これらのmiRNAの直接の標的遺伝子である。このような知見は、これらのmiRNAがインスリン感受性を調節しており、2型糖尿病と肥満の治療の新たな標的候補であることを示している。

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