Nature ハイライト 光学:単一原子から放出されるスクイーズド光 2011年6月30日 Nature 474, 7353 単一原子から放出される光場は、「スクイージング」などの非古典的な効果を示すことがある。スクイージングはショットノイズ未満の振幅ゆらぎや位相ゆらぎを特徴としており、この現象は30年前に予測されたが、これまで実験的に観測されたのは原子数十個までのマクロスコピック媒質やメゾスコピック媒質においてだけである。Ourjoumtsevたちは今回、高フィネス光共振器内でレーザー光によって励起された単一原子から発生したスクイーズド光を観測したことを報告している。比較的容易に観測される単一光子放出とは異なり、このスクイーズド光は、系から放出された光子対の量子コヒーレンスに由来する。今回の研究結果によって、単一発光体によるフォトニック量子論理に新たな展望が得られるかもしれない。 2011年6月30日号の Nature ハイライト 進化:進化過程で見られた徐々に進む変化 遺伝:海のファージと宿主がとっている「共存共栄」方式 宇宙:赤方偏移の記録を更新した明るいクエーサー 宇宙:エンセラダスプリュームの起源は塩水である 光学:単一原子から放出されるスクイーズド光 進化:初期の節足動物が備えていた複雑な眼 再生医学:心臓の修復 生理:糖尿病と肥満治療の新たな標的候補 医学:マクロファージはどうやってHIV-1感染を避けるのか 目次へ戻る